若い時にはやる気があれば、体力もあるしやりたいことはすぐに出来ることが多いですが、同じことを高齢になっても出来るでしょうか。
加齢に伴って現れる心の変化に、無気力というものがあります。これは決してやる気がなくて無気力になるというだけではなく、できない要因が複雑に絡み合うことによって無気力になってしまった場合もあるのです。
加齢になってまず感じること、それは体力の衰えです。自分は健康だと思っていても、無理をするとすぐに体に疲労が蓄積する、関節の節々が痛るので、あまり無理が出来ないと感じるようになります。また指先の器用さや視力の低下から、いろいろなことをやりたくても支障が出ることもあるのです。
そのようなちょっとした体の変化から、自分は歳をとってしまった、できないことが増えたと自信を無くし、落ち込んで心の変化をもたらすこともあるのです。心の変化というのは、やる気に影響をきたします。
やりたいと思ってもできないかもという恐怖心や迷いを生み出します。そしてやりたいことを我慢すると、後悔やどうせできないといった投げやりな気持ちを生み出してしまうこともあるのです。これらが蓄積すると、だんだんと無気力になりますし、ひどくなってしまったらうつなどにつながることもあるので注意が必要です。
加齢による心の変化は誰にでも訪れるものですが、少しでも高齢者に自己達成感を味わってもらえるように、何でもかんでも手を貸すのではなく、できることは自分でやってもらうことも重要です。